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liberteenしゅんすけのブログ

自分の備忘録です。

動画の撮影 カメラワーク

次にカメラワークの話をします。カメラワークの基本は、ぶれないことです。ぶれるのには2種類あって、1つめは単純に手元がブレることです。手元がぶれてしまうのは通常は手がぶるぶる震えるからというケースは(特に若い人には)あまりなくて、無理な持ち方をしてしまっているために持ち方を変えるときにぶれるであったり、同じく無理な持ち方をしているためにカメラを動かす際にぎこちなくなってしまうのが主な原因です。道具がないときはカメラを両手で持つのがいちばんですが、ミニゴリラポッドやクネクネ三脚と呼ばれるようなスマホ用の小型三脚を持っておくとカメラが安定します。使いかたは床に置くのではなく、三脚の3つの脚をまとめて一つにして、それのできるだけ上のほうを手で握ってスマホを支えるというやり方です。大きめのゴリラポッドを使い全体の重心位置を手で握るようにすると簡易的なスタビライザー効果も生まれてさらに安定するので歩きながらの撮影に良いです。

 

ぶれの2つめは目線がブレることです。たとえば雑貨店に入っていろんなかわいいアイテムがあるのでカメラが被写体を延々と渡り歩くような画だったり、ロックフェスに行ってあふれかえるような人々を撮りたくてカメラごと自分が360度回転して延々とパンするような画です。具体的に説明しなくても、カメラの動きがフラフラしてしっちゃかめっちゃかになっている、見ていて疲れる映像といえば察しはつくはずです。人間の目はいろいろなものを見ているようで、1つの瞬間には1つのものを見るようにできているので、漫然とカメラが動いていたりフラフラとカメラがいろいろな被写体の間をさまよい歩く動画を見ると気持ちが悪くなります。カメラの動きは目の動きではなく首の動きと同じです。基本的にはカメラは固定が基本と考え、やむなく動かす時にも「被写体Aに固定で数秒→首の動きと同じくらいの速度で動かす→被写体Bに固定で数秒」というやり方をすると、何が伝えたいのか何を見せたいのかがはっきりしてきます。

 

カメラワークのもう一つの基本は、ズーム機能を使わないことです。ズーム機能を使わないかわりに、自分が被写体に近づきます。理由は2つあり、まず1つ目は音をしっかり拾えるからです。これは前回書いたとおりです。2つ目は、被写体に自分自身が近づくことで、たくさんのことを感じ取れるからです。レンズを通して見える景色はとても限定的で、我々が普段五感を使って感じていることのうち、ごく一部しか表現しえません。だからこそ世界の中から特定の出来事や感情を取り出すことができるのですが、しかるにあなたはその前提として広く目を開いて心を開いて、世界を感じ取る必要があります。あなたは液晶のプレビュー画面をのぞきこむ前に、あたりを見渡し、温度や肌触りを感じ取り、おおきく鼻から息を吸い込み、目には見えないその場の「空気」を感じ取る必要があります。遠くからズームで構図を決め、漫然と機械的にカメラを回していてはその場の空気を動画に残すことはできません。逆に、カメラを構えているからこそ大胆になれて被写体に近づけるという点を活かし、ふだんより濃い体験を心に刻むことも撮影の醍醐味の一つです。