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liberteenしゅんすけのブログ

自分の備忘録です。

おまけ:コントロールできる領域に目標を設定する

成功とは何か

これまで観念論や価値観の話を軸に置いてきましたが少しは実践的ですぐに役立つネタもあったらいいと思いました。そこでおまけとして、実践的な話をひとつします。

 

仕事で目標を設定するときによくやってしまうのが、自分がコントロールできない領域に目標点を設定してしまう、あるいは設定させられてしまうことです。たとえば営業マンが今月の売上目標を500万円に設定する(あるいは500万円のノルマを課せられる)といった具合にです。売上高も成約件数も、お客さんの都合が絡むことであり、営業マンにとってはコントロールできる範囲の外側にあります。

まず大事なのは物事を自分でコントロールできる領域とそうでない領域に分解することです。仕事で言えば売上高500万円という成果は、まず客単価×成約件数に分解されます。成約件数は商談件数×成約率に分解されます。成約率も提案の良さ、商品の良さ、客との相性、タイミングや運などに分解されます。商談件数はアポイント(テレアポしたりすること)数×アポイント獲得率(アポ率)に分解されます。アポ率もトークスクリプトのよさ、客との相性、タイミングや運などに分解されます。これを整理すると、売上高=客単価×成約件数[商談件数[アポイント数×アポ率[スクリプト×相性×タイミング]]×成約率[提案の良さ×商品の良さ×相性×タイミング]]、という多数の要因で成り立っていることがわかります。この中で自分で明快にコントロールできるのはどれでしょうか。そうです、アポイント数だけです。自分の努力だけでなんとかなるのはアポイント数だけなのです。今日は一日何件のアポイント電話を入れるぞ、あるいは今日は一日何件のお店に飛び込むぞ、という件数だけが、営業マンが自分で直接的にコントロールできる領域です。次に、スクリプトの良し悪しや、提案の良し悪しについては、ぎりぎり自分で間接的にコントロールできる領域です。たとえばセールストークを上達させるための本を読むなりセミナーに出るなり、先輩のアドバイスを受けるなりというアクションを取ることができますが、ただしその結果が成果に直結するかどうかは分からないという点で間接的な努力になります。それ以外はほとんど自分ではコントロールできない領域になります。

(なお最終的に売上高に責任を持つのは営業マンではなくて営業部長です。営業部長は営業マンが頑張る以外のことを頑張ります。客との相性を考えて営業マンの営業先を指示したり、アポを入れるタイミングを何時から何時にしなさいとかこの時期にこの客にアプローチしなさいと指示したりします。基本的なスクリプトを書くのもリーダーの役割ですし、良い提案や良い商品のベースを考えたり他部門と調整するのもそうです。とはいえすべてが完全にコントロールできるわけではありませんが、責任者は営業担当者とは違う役割でベストを尽くし、そのうえで結果が出せなかったら責任者は責任をとって給料を下げるとか辞任するといった選択をするという点で役割分担をしています。)

閑話休題、営業マンにとっては売上高500万円を目標設定してやみくもに頑張るのではなく、自分がコントロールできる領域と間接的にコントロールできる領域を明確化して、その領域の中で目標設定をしてそれを達成するというのが成功への第一歩、というより成功そのものです。しかるべき数のテレアポをして、セールストークの本も読んで、上司から指示されたとおりにベストなタイミングでベストな客に提案しているはずなのにノルマが達成できないというときは、ノルマがおかしいか上司が悪いか組織が悪いか、そもそも仕組み自体が悪いので、根本的に枠組みを変えるかその取り組みをやめても良いかと思います。

仕事にかぎらず物事にはコントロールできる領域とコントロールできない領域が常にあります。たとえばダイエットで言えば、3ヶ月で5Kg痩せるというのはコントロールできない領域です。ダイエットでコントロールできるのは、運動するとか何を食べて食べないかといったことだけですから、たとえば1週間トータルで5時間ランニングをする、とか、夕飯では炭水化物を取らないようにするといったことがコントロールできる領域になります。5Kgやせることを目的にするのではなく週に5回はランニングをすることを目的にして、それが達成できたのであれば、ダイエットはまずは大成功だとみなして自分を褒めたら良いと思います。そのうえでもし5Kg痩せられていなかったとしたら、ほかにおかしな変数があったのかもしれませんし(一層ごはんをたべてしまったとか)あるいは目標設定がおかしかったのかもしれません。

 

目標は大きく立てたほうが意気揚々として、自分がなにか壮大なことに取り組めていると気持ちを鼓舞する効果もあると思いますが、高い目標ほどそこへ至る道筋が曖昧模糊としがちなのも事実です。そのときに、(数少ない)自分のコントロールできる領域をちゃんとより分けてそこに専念することから始めながら、コントロールできる余地が低い箇所に関しては他者と関与していくとか、試行錯誤するとか、あるいは運に任せるという割り切りをするのが良いと思います。ストレスの多くは自分がコントロールできない領域をコントロールしようとすることから生まれます。